脳の階層構造的発生成長成熟

脳と心(情報)の並行する発達順序

第一章:階層構造、脳の階層性(系統発生) 1)階層構造 1-3)階層構造の解説 後半部分

1)階層構造
1-3)階層構造の解説 (後半部分)

私は、この宇宙原理(階層構造)の見える化として、夏の甲子園球場で開催される高校野球大会が採用している、「トーナメント形式」という用語を使用している。この場合は、二つずつの組み合わせであるが、実際は、100とか億とかも当たり前のこととして有り得る。
(6)部分と全体。とにかく先ずは、基礎となる最小単位(要素)が決定される。それが最底辺の階層を構成する。その最底辺の最小単位を組み合わせることで上位階層が組み上げられていく。
上位階層から見れば、その下位階層(とそれ以下)の単位は「部分」(依存)であり、直上のその上位階層では「全体」(自立)である、という関係にある。例えば、文字(あ、か、さ、た...)の階層では、あ、か、さ...の個々の文字は全体(自立、完全、完成)であるが、一つ上の単語の階層から見れば、単語を構成する部分(依存、不完全、未完成)である。
部分(最低階層)から見れば多であるが、全体(最高階層)から見れば一である。つまり、多即一であり、一即多である。要は、どの階層から見るかである。どの階層から見るかで、見え方は大きく異なる。
最底辺階層の基本単位(基本要素)が最上階層まで変わることなく用いられる。だから、ある階層では、集まった要素(結合要素)は、まとまって完成(全体)で、それがこの階層では基本要素である。がしかし、その上位階層から見れば、それは完成(全体)ではなくて、更に大きな製品を作るための部分(不完成品)に過ぎない、と見なされる。
例えば、アミノ酸は、上位階層のタンパク質から見れば、部分であるが、アミノ酸の階層ではそれだけで自立した完成(全体)である。

階層構造の基礎 (One pointテキストシリーズ)

階層構造の基礎 (One pointテキストシリーズ)