脳の階層構造的発生成長成熟

脳と心(情報)の並行する発達順序

第一章:階層構造、脳の階層性(系統発生) 1)階層構造 1-4)階層構造の具体例(前半)

1-4)階層構造の具体例

1-4-1)宇宙
宇宙は、すべからく、まずは基本要素(基礎単位、最低構成要素)が作り上げられる。要素は、一つではなく、一セットとして幾つか作られる。例えば、宇宙の物質を構成している最も基本的な基礎的な、いくつかの粒子、クォークレプトンが最低構成要素である。これらが組み合わせられることで、宇宙のあらゆる物質が生成される。宇宙構成の基礎的要素から見れば、階層的にはかなり上位に位置するが、先程も述べたが、原子は、原子核(原子核はさらに陽子と電気的に中性な中性子から構成される)と、電子から構成される。タンパク質は、アミノ酸を最低構成要素として、それらを組み合わせることで生成される。
ということで、これまでに既にいくつかをごく簡単に例示したが、ここで更に詳しく具体例を示したい。
1-4-2)色(光と絵の具)
色の三原色。原色とは、全ての色の元になる色のことを言う。例えば、光の三原色は、赤、緑、青を指す。それらの色(基本要素)を混ぜ合わせることで、新しい色を作り出す。例えば、赤と青を混ぜると(赤)紫が出来上がる。だから、紫は赤や青よりも階層が上に位置する。このように混ぜるにつれて、色が明るくなり(光のエネルギーが加算されるので)、最終的には白になる。つまり、白が階層的に最高階層にあると言える。
つまり、光では、最底辺階層は、赤、緑、青という三つの基本要素が、独立して並び立つ。最上階層は全てが加算されて白になる。3つの色の強度を変えて混ぜ合わせると、ほぼすべての色が再現できる。
絵の具の三原色。それらの全てを混ぜると、絵具では黒になる。絵具の場合に、3つの色(黄色、赤紫、空色)を使うと、ほぼすべての色が再現できる。

階層構造の基礎 (One pointテキストシリーズ)

階層構造の基礎 (One pointテキストシリーズ)