脳の階層構造的発生成長成熟

脳と心(情報)の並行する発達順序

第一章:階層構造、脳の階層性(系統発生) 3-0)脳の階層構造的進化3-0-0)アフォーダンスとは

3-0)脳の階層構造的進化

3-0-0)アフォーダンスとは
ここ(3-0節:脳の階層構造的進化)では、生物が、環境と闘う中で勝ち取って来た「脳の進化」について、また、生物が、長い長い歴史の中で勝ち取って来た「系統発生的脳進化」について、述べたい。
注)系統発生とは、地球上に最初に誕生した単純な生物から多種多様な形が生まれてきたその変化の過程。
その前に、「脳は何を目指して進化して来たのか」を考えるヒントになる語、「アフォーダンス」について手短に解説する。
この用語の意味は、「環境が」「生物に対して」与える「意味・価値」のことである。特に、環境が行動を誘発する意味・価値。
この言葉は、アメリカの知覚心理学者ジェームズ・ギブソンが造った語であり、生態を学ぶ際の基礎概念とも言える用語である。
「脳は、環境からこのアフォーダンスをできる限り多種多様に手に入れて、分析し、理解し、できる限りより良く生きることに活用すべく」進化して来たと言える。脳は、アフォーダンス(環境に埋め込まれた意味ある情報)を食べるコンピュータかも知れない。

才能をひらく編集工学 世界の見方を変える10の思考法

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  • 作者:安藤 昭子
  • 発売日: 2020/08/28
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)