脳の階層構造的発生成長成熟

脳と心(情報)の並行する発達順序

第一章:階層構造、脳の階層性(系統発生) 3-3)大脳辺縁系 (その二)

3-3-0-1)進化の停止
人が開発する製品でも上記の進化の停止の理由が該当する。例えば、コンピュータの記憶装置に関して、フロッピーディスクが、ソフトケースからハードケースへ、次に箱型のHDDドライブへと変化し、今はクラウド式が主流を占めるようになった。各段階が主流の内は多くの企業が開発を競うが、主流を外れると、製造側も使用者側も魅力が無くなって大きな変化は停止する。

3-3-1-1)大脳辺縁系の構造
大脳の中心部に基底核辺縁系があり、それを覆うように新皮質がある。大脳辺縁系の主要部位は、帯状回扁桃体、海馬、側坐核などである。
もっと詳しく述べると、古皮質(海馬、脳弓、歯状回)、旧皮質(嗅葉、梨状葉)、中間皮質(帯状回、海馬回)、皮質下核(扁桃体、中隔、乳頭体)を総称した用語が、大脳辺縁系である。なお、側坐核大脳基底核に属させるみたいだが、ここでは一応大脳辺縁系に含めることとする。
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