脳の階層構造的発生成長成熟

脳と心(情報)の並行する発達順序

第二章:脳の発達(個体発生)、二段階の成熟 6)神経回路(ネットワーク) 6-6)神経回路の時間的経過

6-6)神経回路の時間的経過
量的には6歳前後までに、その個人のシナプス形成の8割が形成される。1つの細胞が他の数十数百数千の細胞と連結形成をしていくという成長のピークは11歳~12歳半といわれる。
例えば、人の第一次視覚野のシナプス密度は、出生時には1立方センチ当たり約2400億個である。生後2ヶ月から急激に増加していき、生後8ヶ月の最高時点では、約5600億個と2倍強にも達する。
その後、密度は減少していき、最終的には3000億程度と半減する。この過剰シナプスの発生とその後の整理が起こる時期が感受性(臨界)期である。経験してシナプスが形成されて使えば更に成長し、使わなければ減少消滅する。小売り店で言えば、売れ行きを予想して、予め多めに仕入れて、売れ残れば廃棄処分にするということである。

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