7-1-3)論理思考と直感と直観
(1)論理思考は、たいてい意識と注意内に照らし出された情報だけで結論を出す。というのは、思考は、トップダウン注意で知識を探しに行くからである。時間をたっぷりとかける思索(哲学)は別であるが。
(2)直観は、心の内部の情報から結論が導き出される。論理思考は、トップダウン方式であるが、直観は、ボトムアップ方式で心の中に溜め込まれた情報を利用するので、情報を溜め込めば溜め込む程精度が増す。つまり、経験が物を言うのである。ボトムアップ方式での知識の探索は、繋がった知識を網ですくい取る連想方式である。
注)脳は、ある分野で、知識を十分に溜め込むと、その分野のテーマを与えると、回答をポンと弾き出す。それが、発想であり、インスピレーションであり、直観である。知識と経験を積むと、回答は研ぎ澄まされる。事実、情報が少ない場合には、論理的思考が優位であるが、情報量が手に余るほどならば、直観の方が優位に立つ。
なお、(3)直感は、主に今現在の感覚情報から導き出された結論をいうので、直観よりも遥かに浅い結論になりがちである。幼い子供達の思考方式が、これである。経験(過去から溜め込んだ情報)を積む程に、直観へと近づいて行く。
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