脳の階層構造的発生成長成熟

脳と心(情報)の並行する発達順序

第一章:階層構造、脳の階層性(系統発生) 3-0)脳の階層構造的進化 大脳の構造的区分 3-0-3)大脳は三つの部位に区分される (1)大脳皮質(灰白質)

(1)大脳皮質(灰白質)
大脳の内の、大脳皮質(灰白質)とは、大脳の外側の表面に広がる、神経細胞灰白質の薄い層(厚さ数ミリの薄い層)で、ニューロンの「神経細胞体」(本体)が集中して存在する部分である。
注)(大脳)皮質とは、神経細胞が規則正しい層構造をなして整然と並んでいる外表面を言い表す。
大脳皮質=新皮質(ほ乳類になって出現)+不等皮質(以前から存在する層:旧皮質+古皮質=辺縁皮質[大脳辺縁系])=大脳新皮質大脳辺縁系
注)大脳基底核は、神経核(神経細胞集団)の集まり(集合体)であり、皮質を持っていないので、大脳には属すが、大脳皮質には属さない。
大脳皮質は、新皮質(大脳の部位のうち、表面を占める皮質構造のうち進化的に新しい部分)だけでなく、大脳旧皮質と大脳古皮質をも含む。大脳皮質が、脳全体の大きさに比較して、飛躍的に大きくなったことが、高次脳機能の進化において、重要な役割を担った。下等な哺乳類では、旧皮質と古皮質(両方とも大脳辺縁系)が大脳の大部分を占める。