3-0-4-2)大脳辺縁系
魚類ではすでに大脳辺縁系の片鱗が見られる。大脳辺縁系は、大脳基底核の上に覆いかぶさるように存在する。
大脳辺縁系は、古皮質(海馬、脳弓、歯状回)、旧皮質(嗅葉、梨状葉)、中間皮質(帯状回、海馬回)、皮質下核(扁桃体、中隔、乳頭体)の総称である。
大脳辺縁系は、本能行動や情動に深く関わっている。情動の発信や、その情動をもとにして、運動系(外向)や自律系(内向)を統合した本能行動を支配する。その中心にあるのが、扁桃体である。
情動というのは、本能的欲求が満たされたか否かによって起こる快不快とその発展形である。だから、本能的欲求(欠乏感)と情動(判断)と本能的行動(行動)とは互いに密接に繋がっている。
「こころ」はいかにして生まれるのか 最新脳科学で解き明かす「情動」 (ブルーバックス)
- 作者:櫻井 武
- 発売日: 2018/10/17
- メディア: 新書