脳の階層構造的発生成長成熟

脳と心(情報)の並行する発達順序

第二章:脳の発達(個体発生)、二段階の成熟 4)脳の成熟順序 4-2-1)二段階の成長成熟 4-2-2)第一段階は髄鞘化

4-2-2)第一段階は髄鞘
脳内では、構造が出来上がってまず最初に取り掛かる段階は、神経の「髄鞘化(エミリン化)」である。つまり、個々の神経細胞の成熟である。具体的に神経細胞が成熟するとは、神経細胞本体の成熟ではなく、そこから伸びる軸索(神経線維)(送信専用)が一定の径(太さ)に達すると、その周りに髄鞘形成が開始される。髄鞘化とは、神経細胞の軸索に髄鞘が施されることである。
注)神経細胞ニューロン。神経とは、体内で電気的に情報を伝達する構造、働きを意味する。神経細胞は誕生前に必要数近くまで作られている。
注)神経線維とは、脳へ送られたり、脳から送り出されたりする電気信号を伝える配線であり、その最小単位は一本の軸索である。線維とは、髄鞘化された軸索を指す。
注)髄鞘化については、次の「5)髄鞘化」で詳しく解説する。

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  • 発売日: 2005/01/20
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