脳の階層構造的発生成長成熟

脳と心(情報)の並行する発達順序

第三章:情報(知)の発達と階層性 8)感覚 瞑想、坐禅 8-6-1)大脳新皮質の情報処理の停止

瞑想、坐禅
8-6-1)大脳新皮質の情報処理の停止
瞑想は、言語的思考を止めて、あるいは、ある対象(呼吸や炎など)に集中して、心を無にする態度である。この意識を集中させ続ける行為は、前頭前野の前頭極の機能である、という。瞑想での集中は、能動的なものではなく、受動的集中である。
瞑想中の脳は、情報処理が停止している状態である。もちろん完全停止は死亡時以外有り得ないが。というのは、脳は、死ぬまで一瞬たりとも休むことなく働き続ける。ただ活動レベルを上げたり下げたりするだけである。
活動レベルの低下は、脳が積極的に情報処理を行っていることを示す「ベータ波」が減少することから判断される。
注)脳波の内で、ベータ波は、通常の覚醒時の意識状態を反映する。能動的で活発な思考や集中時に現れる。
瞑想中には、大脳新皮質がいわゆる「オフライン(切り)状態」になる。その結果、周囲を取り巻く環境についての知覚情報を処理し、時間を把握する前頭前野と、空間を把握する(瞑想中の)頭頂連合野の活動は緩やかになる。その原因の発生源は、感覚情報の番人である視床(と更なる大元の脳幹網様体)である。

どこでもできるはじめての瞑想

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